地震発生時、振動エネルギーが建物に伝わって揺れるが、揺れ方は建物によって異なる。
建物はそれぞれに揺れやすい揺れ方(周期)が違うため、ある建物は揺れが大きいのに対し、ある建物は揺れが小さいということがある。
この周期を「固有周期」という。
固有周期は、構造体の高さ、重さ、強さ、ねばり強さ、また配置の仕方等によって変動するが、建物が重く大きくなるほど長くなり、逆に剛性(固さ)が大きくなるほど短くなる傾向がある。
そのため、剛性が同じような建物でも、重い建物ほどゆっくり揺れます。
一般的に、鉄骨造より鉄筋コンクリート造の建物の方が剛性が大きいため固有周期は短く、また中低層の建物は高層の建物に比べて固有周期が短い傾向がある。
住宅などの建造物を設計する際は、これらを考慮し、建物の建設予定地の固有周期と建物の固有周期が一致しないように設計・建設することで地震の被害を抑制することが可能となる。