住宅の構造や設備、改修工事をした場合はその内容、維持保全、権利関係など、住宅の情況を示した情報のことをいいます。住宅履歴情報は、住宅の維持管理やリフォームを適切に実施すること、取引の安心を向上し円滑にすること、災害や事故があった際は、迅速・適切に対応することが可能になるなど、その活用用途は多岐に渡るとして期待されています。また長期優良住宅の普及、住宅の資産価値の保全、中古住宅流通の活性化、住宅の維持保全などのためには、住宅履歴情報の記録・保存が必要であり、有効であるとしています。
そして「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」では、長期優良住宅の認定を受けるためには、その建築・維持保全の状況に関する記録を作成・保存しなければならないとされており、この記録は、住宅履歴情報に該当するものとみなされています。
ただ、その具体的な内容が統一的に定められているわけではありません。現在、情報項目の標準化、情報表示の共通化、情報活用ルールの明確化などについての住宅履歴情報に関する仕組みの構築を、国土交通省が設置した委員会を中心に検討が進んでいる最中です。