国際会計基準委員会(International Accounting Standards Committee、IASC)により提案された企業会計に関する基準を国際会計基準といいます。
英語ではInternational Accounting Standards(IAS)といいます。
IASは、1973年に、国際的な基準となる企業会計ルールを策定することを目指して、9ヵ国の会計士団体が設立した委員会です。
設立以来、企業会計のさまざまなルールについて、順次意見を表明してきました。
その意見書の集まりがIASです。
欧米では積極的に取り入れられており、EUでは、すでにIASを国内会計基準として採用しており、アメリカもIASへの導入方針を表明しています。
日本でも、企業会計審議会が国内の企業会計基準を国際会計基準に合致させる作業を進めているが、2009年度(2010年3月期決算)からは、連結決算書について国内基準とIASとを選択して適用することを認める方針を決定しました。
IASは数十の意見書で構成されていますが、その原則的な考え方は、以下の3つです。
1.会計の重点を連結決算に置くこと(単独決算から連結決算へ)
2.キャッシュフローを重視すること
3.資産や負債を時価ベースで評価すること(時価主義)
また、利益の捉え方等に関しても日本の基準と異なる点が多く、基準の移行作業は複雑です。
なお、2001年に、IASCは国際会計基準審議会(International Accounting Standards Board、IASB)へと改組され、国際会計基準(IAS)の設定・改正も担っています。
また、IASを含めて、IASBが設定する会計基準は、国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards、IFRSs、IFRS)と呼ばれます。