物上代位とは、私法上の概念のことをいい、担保物権の効力について、その目的物に代用する物であったり、金銭にまで及ぶ事を指します。
担保物権の目的物が売却や賃貸、滅失、破損等様々な理由で金銭債権等に転化した際、金銭債権にまでも優先弁済の効力が含まれることにより、目的物の価値を減らす事を防ぐ意味があります。
これには先取特権や質権、抵当権について認められていますが、留置権については現在認められていません。
物上代位として、例えば抵当権を設けている建物が、火災等で滅失したケースでは、建物の所有者に対して支払われる火災保険金について、抵当権の効力がかかります。