民間の産業活動や事業活動を行うには、大抵の場合行政の承認・認可が必要ですが、認可の条件は、一般的に高く設定されています(規制されています)。
この規制を緩和することを規制緩和といいます。
例えば、すでに行なわれた規制緩和としては、
●バスツアー会社の参入条件の緩和
●電力自由化
●酒類免許制度の撤廃、農業への株式会社参入
などがあります。
不動産業に関係する規制緩和としては、土地利用に関する規制の緩和が進められ、容積率や高さ制限などの見直しが推進されてきました。
規制緩和は、社会の秩序を維持する方法として市場メカニズムの活用促進の考え方にもとづくもので、その背景には、社会経済活動の効率性を高めることが善であるという価値判断があります。
規制緩和のデメリットとしては、公共性が確保できない場合があることです。
なお、規制緩和の類似政策として、政府業務の民間開放がある。
例えば、
●政府企業の民営化
●指定管理者制度
●PFI
●市場化テスト
などが該当します。
市場メカニズムを活用することは規制緩和として共通しているものの、事業の主体を政府から民間に移すことに主眼があり、規制緩和とは別の政策といえます。