1961(昭和36)年、東京都市計画河川下水道調査特別部会が報告した、河川と下水の関係と暗渠化の方針を示したものです。
この答申には、市街地における水質汚染問題の解決のために、源頭水源を有しない東京都内の14河川について下水道整備の促進を、下記の方針で対応すべきだと述べられています。
1.一定の区間について暗渠化して下水道幹線として利用可能とする
2.下水道幹線として利用しない区間は、特に必要な理由(舟運上など)部分を除いて覆蓋化し、公共的な利用を図る
3.狩野川台風(※)並みの降雨でも氾濫することのないよう十二分に整備する
この答申はほぼそのまま実施されました。また、この考え方は都市内の中小河川について拡大して適用され、その覆蓋化等が進められていきました。
(※)昭和33(1958年)、9月26日に神奈川県の三浦半島に上陸し、未曾有の大水害をもたらした台風22号のことを指します。狩野川上流部に最大時間雨量120mmという記録的な豪雨が降り、これによって狩野川はいたるところで氾濫しました。