街を歩いていて、オシャレなお店を見かけることがあります。一瞬、気になって足を止めますが、店舗を近くでよく見てもあまりにスタイリッシュな外観のため、何の店かわからなかったという経験はありませんか?初めて店舗に入るきっかけは、業種にもよりますが「偶然通りかかって気になった」という意見が40%を占めるというデータもあります。では、気になった店舗に実際入ってもらうためには、何がポイントとなるのでしょうか。
一つのエリアに同業種の店舗が隣接していることもよくあります。初めから不動産屋に行く目的を持って、そのエリアを訪れた場合、何を基準に店舗を選んでいるのでしょうか。この記事では、不動産屋にフォーカスして入りやすい店舗の特徴をまとめてご紹介していきます。競合他社の中から、自社へお客様を誘導したい不動産屋の方は参考にしてください。
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入りやすい不動産屋を目指すための6つのポイント
ふらっと入りたくなる不動産屋を目指すためには何に注目すればいいのでしょうか。まずは、見つけてもらうこと、興味を持ってもらうことが先決です。それでは、入りやすい不動産屋を目指すための基本的な6つのポイントをご紹介していきます。
ポイント① 見つけてもらう
外観
まずは、通りがかりの人に店舗を認識してもらうことが必須条件です。一目で「不動産屋だな」と理解してもらえるデザインの外観、看板にしましょう。周りに溶け込みすぎるスタイリッシュな外観や読みづらい書体の看板、逆にド派手な看板は避けるようにしましょう。外観の清潔感は、初見のお客様が入店するための大きなポイントとなります。外装の塗装が剥がれていたり、汚れ、落書きなどがある店舗に進んで入ろうという方はいないので、外観の清潔感に気を配りましょう。台風や自然災害、劣化などで破損した箇所は、放置せずにすぐに修復することが必要です。
入口
店舗の顔となる入口は、非常に重要です。広く、明るい方が入りやすくなります。しかし、店舗の立地状況によっては、雑居ビルの階段を上る場合もあるでしょう。物理的に広い入口を確保することができない場合は、「入口はこちら→」などの誘導看板があれば解決できます。店舗に限らずお宅にも言えることですが、入口・玄関は店舗・お宅の顔です。入口が汚れていると印象が悪くなります。風水の観点から言っても、良い気は綺麗な入口から入ってくるので、入口には余計な物を置かず、常に綺麗にしておきましょう。ゴミが落ちていることなどもってのほかですが、ドアノブや玄関マットの汚れなど細部にも気を配りましょう。
ポイント② お客様ファーストに徹する
まずは、お客様ファーストに徹することです。こちらは、不動産業界に限らず、全ての業界に通ずる当たり前のポイントです。しかし、意外と見落とされているのが現状です。どんなに優良物件を取り扱っていても、お客様に店舗のドアを開けていただかないことには始まりません。とくに、他の業界より高額な商品を扱う不動産屋においては、お客様にとって、店舗のドアを開けるには勇気が要ります。不動産屋は「ふらっと覗くだけ覗いて、今日は帰ります」ということは到底できそうにないなぁという印象があります。お客様が不動産屋に抱いている心配要素は以下に挙げる3つです。
- 怪しそう
- 怖そう
- そもそも営業してる?
以上の不安要素を払拭するために、夜間でも明るい印象になるように店舗内の照明や外観を照らすライトを調整しましょう。また、外から店舗内の様子がわかるような立地であれば、窓際の席で商談すると、外からみて活気があるように演出できます。中に他のお客さんがいれば、安心感が得られ、営業中だということも一目で伝わります。
店舗をスタイリッシュにするあまり、暗いシックな雰囲気にしすぎて、怪しさが増したり、営業してるかわかりづらっかたり、そもそも何の店舗がわからないということはありませんか?売り上げが芳しくない不動産屋は、まず、これらの心配要素を払拭することが先決です。まずは、オーナーの好みよりもお客様ファーストに立ち返ることが重要です。地域の特性やターゲット層に合わせた店舗づくりが必要です。
ポイント③ 競合他社を研究する
不動産業においては、競合他社がひしめく激戦区に店舗を構えることが多くあります。その中を如何にして勝ち上がるかは、競合他社の研究が必要となります。近くにある店舗をしっかりと研究することで、他社との差別化が図れます。他社にないセールスポイントをアピールしたり、他社に劣る部分が見つかればそこを強化することも重要です。他社を研究することで、逆に自社の強みや弱点が明確になります。常に情報を収集して改善を図る努力をしていきましょう。
ポイント④ 情報量をアピールする
不動産屋にはある程度の興味を持った方が入店します。その際には、扱う情報の量や正確さ、わかりやすさがポイントになってきます。不動産屋が扱う商品は、売買物件と賃貸物件の両側面があります。そのどちらを扱っているのかが不明なだけで、お客様は入店をためらってしまいます。扱う物件情報は不動産屋の命となります。よりわかりやすい掲示の仕方を工夫することが重要です。店頭に貼りだす物件情報やPOPは、情報を整理し配色、ロゴなどを工夫することでより効果的になります。配色する際には「70:25:5の法則」が活用できます。これは、ベースカラー:メインカラー:アクセントカラーの割合を示しています。
色にはそれぞれ基本的なイメージがあります。以下に色が持つイメージを表にしました。
色 | イメージ |
---|---|
赤 | 活動的、力強い、おめでたい、明るい、エネルギッシュ |
ピンク | 可愛い、安らぎ、優しい、女性らしい、ロマンティック |
オレンジ | 活発、暖かい、明るい、元気、楽しい、親しみやすい |
黄色 | 軽快、明るさ、エネルギッシュ、子供、喜び、希望 |
緑 | さわやか、穏やか、安全、癒し、新鮮、若さ、安らぎ |
青 | 誠実、知的、清潔、信頼、さわやか、真面目、冷たい |
紫 | 上品、高級、落ち着き、エキゾチック、妖艶、古典的 |
茶 | ぬくもり、素朴、落ち着き、堅実、安心、保守的 |
黒 | 重厚感、力強い、都会的、高級、クール、シック |
グレー | 洗練、シャープ、大人っぽい、不安、都会的 |
白 | 清潔、清楚、シンプル、無垢、平和、自由 |
以上の表を参考に自社がどんなイメージを演出するのかに合わせて、外観やPOP、チラシなどの配色を考えていきましょう。信頼感を出したいのであれば、白を基調として清潔感を出し、寒色系で安心や癒しを表し、落ち着きのあるグレーで締めるようにするといいでしょう。他にも配色の一例を挙げてみます。
- 信頼感=白70:寒色系25:グレー5
- 落ち着いた和=紺70:茶25:ベージュ5
- 女性向け=白70:淡いピンク25:ビビッドピンク5
- キッズ向け=黄色70:オレンジ25:寒色系5
- 男性向け=黒70:白25:オレンジ5
カラーリングで物件ごとにカテゴリー分けして店頭に貼ったり、お得物件や最新物件が目につくように配色するのも一つの手です。外から見て最新情報がわかりやすいことや扱う情報が多いことが入店の引き金になりますので、情報の更新は頻繁に行いましょう。デジタルサイネーやLEDパネルを導入して、取り扱う物件の形態・種類・価格帯を誰の目にもわかるように提示するのも有効です。
ポイント⑤ 安心感を与える
不動産屋は、先に述べたように店頭に多くの物件情報を提示する必要があります。情報量が増える程、店舗の外観が乱雑になりがちです。紙ベースの物件情報を張り続けていると、紙の劣化で景観を損ねてしまいます。また、多くの物件情報を掲示することにより窓がふさがれて外から中が見えなくなってしまうと、暗い・胡散臭いなどのダークなイメージにつながってしまいます。そういった店舗に飛び込むチャレンジャーは少ないでしょう。
物件情報をデジタルサイネージやLEDパネルで掲示することで、明るく、綺麗なビジュアルを保つことが容易になります。紙面の物件情報を掲示する場合も含めて、全ての窓をふさがないようにする工夫が必要です。外から中が見える作りにすることで、安心してお客様が訪れてくれます。また、商談スペースや休憩スペースを窓際にすることで、常に人がいるという印象を与えることも安心感につながります。
ホームページやSNSでの告知を活用するのもポイントです。来客した方にSNSで丁寧な接客や雰囲気のいい店内をアピールしてもらうことも、多くの方に安心して来店してもらえるポイントになります。撮影してシェアしたくなるような店内作りや接客を心がける必要があります。
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ポイント⑥ 立地条件に合わす
不動産屋が、路面店舗と空中店舗かによって、ふらっと入りやすい店舗にするための工夫の仕方が異なります。
路面店舗の場合
通りに面している店舗、道を歩いていて目につくような一階に立地している店舗は、ふらっと入りやすい店舗づくりに向いています。道から直接来店できるため、お客様の来店時のハードルも低くなります。また、道路に面しているので、ディスプレイや外観に力を入れることで、お客様への訴求力が上がります。また、地域に合わせたターゲット層に合わせた店舗づくりがしやすくなります。ただし、立地条件が良い分、家賃が高くなります。
- メリット 集客効果あり・オリジナリティを出しやすい・訴求力が高い
- デメリット 家賃が高い・場所選びが課題
空中店舗
2階以上の雑居ビルやオフィスビルに入っている不動産屋を空中店舗といいます。路面に面していない分、家賃や初期費用を抑えることができます。道路に面していないので、規制がかからないため好きなデザインの店舗にできます。しかし、窓などの高い位置にデジタルサイネージやLEDパネルを掲げたり、サイト運営、SNS、ネット広告などを巧みに使って訴求力を挙げる必要があります。営業時間・営業日などをビルに合わせなければなりません。
- メリット 家賃が安い・空き物件を見つけやすい・店内のデザインが好きにできる
- デメリット 集客に工夫が必要・営業時間が制限される
ポイント⑦ ヒトケを出す
街中で小さな店舗なのに行列が出来ている光景を目にすることがあります。行列ができる理由は何でしょうか。まずは、テレビやYouTube、SNSなどで取り上げられたということがあるでしょう。いわゆるバズったというやつです。他には、単純に店舗が狭すぎる、店員のスキルが低くてお客様をお待たせしすぎているという場合です。戦略的にあえて行列をつくって集客を目指すという場合もあるでしょうが、行列=売上・人気店とはならないので注意が必要です。
人が集まる店舗にはある共通点があります。それはやはりお客様を大切にするということに尽きます。不動産屋は頻繁に同じお客様が商品を買う商売ではありません。しかし、丁寧な接客をすることで、SNSなどで広く良い口コミが広まります。SNSはマーケティングを動かすツールの一つなので、これは大きなポイントです。また、不動産屋は大きな金額が動くからこそ、信頼が大事になります。ですから、一度接客に満足した顧客は、友人や家族を紹介してくれます。さらに、お客様の声を反映することが人気店になる必須条件となっています。今や誰もがSNSで発信能力を持つ時代です。良い意見はもちろん悪い意見も見逃さず反映・反省することでお客様の信頼を得ることができます。
常にホームページやSNSなどで最新の情報を発信していくことが、大切です。多くの方の興味を引く、内容のオリジナルのホームページやインスタグラム、フェイスブックなどあらゆるSNSを日々更新し続けることが、地道なようでも成果があがる方法です。
まとめ
不動産屋の激戦エリアにおいては、どうすれば自社を選んでもらうのかが大きなポイントとなります。不動産屋に入店するのはハードルが高いと感じているお客様に、如何にして「ふらっと入ってもらえる店舗づくり」ができるかが売上につながります。ふらっと入る店舗づくりの基本は、まずはお客さんファーストに立ち返ることです。お客様目線で自社を眺めて見てください。明るく、清潔で安心感のあるビジュアルでしょうか。こちらの記事を参考に今から、意識的に店舗を改善してください。