定着物とは、土地の上に定着した物のことをいいます。
具体的には建物や樹木、未分離の果実、移動困難な庭石などが定着物とされています。
なお、土砂は土地そのものと考えられており、定着物とは考えられていないのです。
定着物は土地から分離することが出来ないのが特徴的です。
原則として、定着物は土地の所有権に吸収されます。
そのため、土地の取引と共に取引されます。
土地と法律的運命を共にする、ということに最大の特徴があります。
ただし、例外として以下のような定着物があります。
1.建物
定着物のうち、建物は常に土地から独立した定着物と考えられています。
そのため、独立して取引の対象となります。
ただし気を付けておきたいのが、建築中の建物は、土地から独立した定着物ではない、ということです。
2.立木法により登記された立木
定着物のうち、立木法により登記された立木は、建物と同様の扱いを受けます。
そのため、土地から独立した定着物となります。
3.果実、桑葉、立木法により登記されていない立木など
これらは全て定着物として考えられていますが、明認方法を施すことにより、土地から分離して取引を行う事が出来ます。
