分譲マンションなどの区分所有建物において、それぞれの区分所有者が完全に自分個人の所有物として扱える専有部分(部屋の内側)の面積単独で所有している部分のことを「専有部分」と呼び(区分所有法第1条・第2条)、この専有部分の床面積を「専有面積」といいます。
分譲マンションの販売広告では一般的に「専有面積60平方メートル、他にバルコニー5平方メートル」のように床面積を表示されていることが多いですが、玄関ポーチやバルコニーなどの面積は含まれません。バルコニーは一見それぞれの住戸に付属しているように見えますが、法律的にはバルコニーは「共用部分」とされているため、専有面積には含まれません。
尚、専有面積の計算方法は2種類あり、ひとつは内法面積(うちのりめんせき)、もうひとつは壁芯面積(へきしんめんせき)といいます。壁芯計算は、建築基準法にもとづいて建築確認を申請する際に使用され(建築基準法施行令2条1項3号)、内法計算は、不動産登記法にもとづいて区分所有建物を登記する場合に使用されます(不動産登記法施行令8条)。また壁芯は隣の専有部分との間の壁の真中を囲んだ線で計算し、内法は専有部分の壁の内法で囲んだ線で計算します。このように内法面積は、実際に使用可能な壁の内側だけの面積のことをいい、壁芯面積は、部屋を囲むコンクリート壁の中心線で囲んだ面積をいうので、内法面積が壁の厚さの半分ほど小さくなっており、両者の計算方法による専有面積の大きさは異なったものとなるので注意が必要です(詳しくは「専有面積の広告表示」へ)。
なお、登記簿での「床面積」は内法面積で、区分所有法では、規約で別段の定めをしない限り「壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投射面積によります。分譲マンションの広告は、一般的に壁芯面積が記載されています。
専有面積とは何?(英語表記:exclusive area) |不動産用語集
専有面積
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