「在来工法」は木造建築物の工法の一つです。
「伝統工法」をベースとして、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれました。
この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などとも呼ばれますが、その内容は基本的に同じです。
「在来工法」の主な特徴は次の通りで、構造的に強い木造建築が初めて可能となりました。
1.鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する
2.筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる
3.壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える
4.その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する
5.柱の位置や長さを自由に設定できるため、デザインや間取りの自由度が高い
建築基準法では、木造建築物についてさまざまな規定を設けていますが、これらの規定の前提として想定されているのはこの「在来工法」です。